雛人形の供養

古くなった雛人形があるのですが、処分のしかたがわかりません。

子供への思いのこもった雛人形は不要になっても処分することに抵抗を感じる方も多いでしょう。雛人形の処分方法や供養のしかたをご紹介します。
雛人形の供養

古くなってしまったおもちゃや玩具の処分の中でも、人形、ぬいぐるみの類はそのまま捨てて良いのか悩むことがあるでしょう。

特に雛人形には、生まれた子がすこやかに優しい女性に育つようにとの親の願いが込められています。
医療技術の発達していなかった昔は、子供が無事に成人するのが当り前ではありませんでした。
雛人形は、子供に降りかかる病気や厄の身代わりになってくれる形代(かたしろ)として飾られるようになったのです。
次女、三女が産まれた場合に雛人形をそれぞれの子に用意するというのも、雛人形をその子の形代と考えているからです。形代としての意味も持つ人形なので粗末にしてはいけないという思いから、どのように処分すれば良いのか悩むのも当然でしょう。

 

雛人形を手放す方法

雛人形を処分する理由が、子供が独立して不要になった、飾る場所が無いなどであれば、寄付・寄贈などしてはいかがでしょうか。
とても古く歴史的価値のあるものであれば博物館や個人の愛好家が収集している場合があります。
状態が良ければ、受け入れ先は多くないですが、幼稚園や保育園、養護施設や海外で再びお雛様を飾ってもらえるかもしれません。

しかし、そもそも壊れたり汚れたりしてしまったという理由であれば処分するほかありません。また、思い入れのあるものなので、どのような形であれ他人の手に渡るのは抵抗があるという場合もあるでしょう。

 

雛人形の供養

厄や災難をたくさん肩代わりしてくれた雛人形ですから、処分するのであれば感謝をこめて丁寧に供養してあげましょう。

雛人形の供養はお寺で1年中受け付けているところと、年に数回(秋が多いようです)に取りまとめて、人形感謝祭・人形供養感謝祭というような名称で行っているところがあります。
雛人形の供養をお願いすると、宗派によって多少の違いはありますが、供養する雛人形を並べ読経供養した後に、お焚き上げ(燃やす)するところが多いようです。
場所によっては環境問題に配慮して、供養の後、焼却処理場に持ち込むこともあるようです。

かさばる雛人形をお寺まで持っていくのも大変ですが、宅急便などで人形を送付すると人形供養をしてくれるお寺も沢山あります。またその際の供養料は人形のサイズや量(段ボール箱のサイズ)で決まることが多いようです。

最終的な処分は焼却なので、人形の材質には注意が必要です。
普通のひな人形や五月人形などは大抵受け付けてもらえますが、ガラスや陶磁でできた燃えない材質の人形は受け付けてもらえないことがあります。
特に雛人形の入っていたガラスケースは供養の対象外の場合がほとんどなので、ケース入りの人形はケースから出して送るようにします。

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