お斎のマナー

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お斎(会食)でのマナー

-会食も故人の供養になるので途中で帰らないようにします-

お斎の席で

法要の後には、故人の供養と参列者へのお礼をかねて、精進落としのお斎(会食)が設けられます。供養ですから、会食を欠席したり、途中で抜けたりすることのないようにスケジュールを調整しておきましょう。席順は施主が指示する場合もありますが、そうでなければ、最上席に僧侶、故人とゆかりの深い人、年長者から上座に座るようにします。施主の挨拶の後、献杯をして会食が始まります。

⇒お斎でのマナー

最近は、ホテルなどで豪華な料理が供されることも珍しくはありませんが、本来は精進料理ですので、淡白なメニューで構成されるものです。豪華な食事を期待するのもいけませんが、期待していた料理と違っても、まずそうな顔をしたり、嫌いだからと残したりすることのないようにしましょう。
「宴会」と称することもありますが、大声で冗談を言い合ったり、お酒を飲み過ぎて騒いだりするのはマナー違反です。故人の思い出を語り合うなど、追善供養の会にふさわしい話題を心がけたいものです。施主とお話するのもよいでしょう。

⇒返礼品が配られたら終了

会食が終了するころ、施主は返礼品を配ります。会食終了のサインでもありますので、食べ残しがないように料理をいただき、お酒のおかわりなどはしないようにします。

献杯を頼まれたら

施主の挨拶の後、献杯をして会食が始まります。乾杯ではなく、「けんぱい」と発声しますので、間違えないようにしましょう。また、隣の人とグラスを合わせたり、拍手をしてはいけません。
献杯は直系ではない親戚や、故人と親しかった友人が行います。会場で突然頼まれることもありますので、基本の挨拶を覚えておくとよいでしょう。
ますは自己紹介をして、故人との関係、あるいは故人の思い出エピソードを短く語り、唱和のお願いをして、遺影にグラスを掲げるようにして献杯をします。

●四十九日の法要で、会社の同僚が献杯をする場合

献杯のご指名をいただきました、△△ソフト会社の田中一郎です。
○○さんとは同期の入社で、同じ部署で開発の仕事をしてきました。無口な者同士でしたが、なぜか気が合い、いっしょにゴルフをしたものです。もうその機会もないのかと思うと切なくなりますが、○○さんのご冥福を祈って献杯をしたいと思います。
それでは、ご唱和をお願いいたします。
「献杯」
ありがとうございました。

⇒言葉が浮かばなかったら

突然「献杯」を頼まれて、何を話していいか困ってしまうことがあります。そういうときは、自己紹介をして、「グラスをお持ちください」「ご唱和お願いします」とだけ言い、「献杯」をするとよいでしょう。「ありがとうございました」と、唱和のお礼も忘れないようにします。
親族の場合は、「義弟の山田和夫です。本日は○○の一周忌の法要に参列いただきまして、ありがとうございました」などと、一般の参列者にお礼を述べます。

スピーチを頼まれたら

法要では、スピーチを頼まれることがあります。難しく考えず、遺族への励ましやいたわりの心を込め、短くまとめるようにします。
特に決まりはありませんので、素直な気持ちをわかりやすい言葉で表現するとよいでしょう。

▼スピーチの流れ

・自己紹介
・故人との関係
・故人の思い出やエピソード
・亡くなって間もない法要では遺族をいたわる言葉を入れる
・故人の冥福を祈る

●一周忌の法要で、友人がスピーチする場合

本日は○○さんの一周忌にお招きいただき、恐縮でございます。友人の△△花子です。
○○さんとは、中学の水泳部で知り合って以来、親しくさせていただきました。学生時代はもちろん、就職、結婚、そして子供ができてからも、よいお友達で、○○さんはいつも明るく、私のグチをにこにこと聞いてくれました。
○○さんとお別れしてから1年になりますが、今でも時々、あのやさしい声がするような気がして、励まされるのでございます。
あらためて、○○さんのご冥福をお祈り申し上げます。