限定承認

Twitterでつぶやく Facebookでシェアする mixiチェック はてなブックマーク Evernoteでクリップする
1)限定承認とは

相続財産がプラスなのかマイナスなのか不明な場合に、相続によって得た財産の範囲内においてのみ被相続人の債務を弁済する責任を負い、相続人の財産を持ち出してまでは弁済しなくてもよい、ということになるのが限定承認です。
例えば、親に借金があることはわかっているが、その正確な金額がよくわからない場合や、借金があったとしても、プラスの資産がある場合などに利用されます。

相続放棄は完全に遺産を放棄する手続きですが、限定承認は条件付きで遺産を相続する手続きといえます。

2)限定承認の手続き

限定承認も相続放棄と同じく、自分が相続人であると知ったときから3ヶ月以内に、被相続人が生前住んでいた場所の管轄の家庭裁判所に、「限定承認申述書」を提出して行います。
限定承認申述書に相続人全員の戸籍謄本、被相続人の除籍(戸籍)謄本、改製原戸籍謄本(出生から死亡までのすべての戸籍謄本)、住民票の除票に加えて、相続財産の財産目録を添付しなければなりません。

注意しなければならないことは、相続放棄の場合とは異なり、相続人全員(相続放棄した者を除く)で申し立てなければならないということです。

また、限定承認してから5日以内に債権者および遺贈を受けた人にはその権利を請求するよう通知し、また一般に対しては申し出るよう公告します。

そして、債権者や遺贈を受けた人に対して、相続財産から弁済をすることも必要になります。
しかも、その弁済の前提として、不動産などを競売手続等で清算することとなり、その手続だけでもかなり複雑で面倒なものとなります。

さらに、限定承認をすると、相続開始時に相続財産を時価で譲渡したものとみなされて、被相続人に譲渡所得税が課せられますので、税務上の注意も必要となります。

3)提出先・提出者・提出期限・必要書類

提出先

被相続人の死亡した住所地を管轄する家庭裁判所
(家庭裁判所に限定承認の申述のための用紙が置いてあります。)

提出者

相続人全員
(ただし、相続放棄をした人がいるときは、その人を除きます。)

提出期限

被相続人が死亡したことを知ったときから3ヶ月以内
(期間が短いので注意してください。)

必要書類など

・相続全員の戸籍謄本
・被相続人の除籍(戸籍)謄本
・改製原戸籍謄本(出生から死亡までのすべての戸籍謄本)
・住民票の除票
・財産目録
・相続人全員の印鑑