中陰法要(ちゅういんほうよう)

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人は亡くなってから49日間、現世と来世の間をさまよっています。
この間、供養することで無事、極楽できることを願います。
(※浄土真宗はのぞきます)

中陰とは

仏教では人は亡くなってから7週間(49日間)まで生前の罪の裁きをうけ、来世生まれ変わる世界が決まるとされています。
これは輪廻信仰によるものです。
この期間を、現世にもいなく、来世も決まっていない中間的な存在として「中陰」と呼びます。
ちなみに、人が生まれる事を「生有」、生まれてから死ぬまでの間を「本有」、人が死ぬ事を「死有」、死んでから次の生に向かうまでの間を「中有」(中陰)といいます。

<中陰の語源>

「死者が生と死・陰と陽の狭間に居るため中陰という。出典:Wikipedia」

<来世に生まれ変わる世界>

地獄道(じごくどう) 、餓鬼道(がきどう) 、修羅道(しゅらどう) 、畜生道(ちくしょうどう)、人間道(にんげんどう) 、天道(てんどう、天上道、天界道とも)の六道で、 いづれも迷いの世界。

中陰法要とは

中陰の期間、審判は7日ごとに行われます。その判決によって次生まれ変わる世界が決まりますので、良い判決がくだされるよう、審判の日ごとに追善供養を行い、審判官に遺族のお経の声を届けるのです。

7日ごとなので計7回追善供養を行います。それぞれの詳細は下表参照。

判決を受け、49日目に故人は来世へと旅立ちます。この日を「忌明け」といいます。満中陰、尽中陰、忌明(きめい)ともいわれます。

中陰法要の種類

法要の時期は亡くなった日を含めて数えるのが一般的です。
(※関西では亡くなった日の前日から数える場合もあります。)

法要の種類 時期
(死後)
説明
付け七日(つけなのか) 1日目 葬儀当日に還骨勤行に合わせて初七日を行うことです。
初七日(しょなのか) 7日目 しょしちなのか・初願忌(しょがんき)とも呼びます。
還骨勤行の法要や告別式にあわせて行う場合が多いです。
二七日(ふたなのか) 14日目 にしちにち・以芳忌(いほうき)とも呼びます。
三七日(みなのか) 21日目 さんしちにち・洒水忌(しゃすいき)とも呼びます。
四七日(よなのか) 28日目 ししちにち・阿経忌(あぎょうき)とも呼びます。
初月忌(しょがっき) 月命日 没後、最初の月命日の法要です。
五七日(いつなのか) 35日目 ごしちにち・三十五日(ごしちにち)・小練忌(しょうれんき)とも呼びます。
中陰の中でも重要な日ですが、省略される場合がほとんどです。 地方によって忌明けとするところもあります。
六七日(むなのか) 42日目 ろくしちにち・檀弘忌(だんこうき)とも呼びます。
七七日(なななのか) 49日目 しちしちにち・四十九日(しじゅうくにち)・忌明け・満中陰・尽七日・大練忌(だいれんき)とも呼びます。
一周忌までの法要の中でも最も重要な法要です。
省略せずに友人、親戚を呼び、僧侶がお経を上げます。
供養を行った後に会食をします。
納骨法要もあわせて行うことが多いです。
忌明けに合わせて香典返しを送ります。