お盆にきゅうりやナスで作った馬をお供えするのはどうして?
- ご先祖の霊が馬に乗って一刻も早くこの世に帰り、牛に乗ってゆっくりあの世へ戻って行くように、との願いを込めたものといわれています。お盆のお供え物について詳しくご説明します。
お盆のお供え物
お盆の時期には精霊棚(しょうりょうだな)に精進料理を供えた仏膳(霊供膳)や、季節の物を供えてお盆のしつらえをし、盆提灯を飾ってご先祖や故人の霊をお迎えします。
精霊棚は盆棚ともいって、家の庭や縁側、仏壇脇などに棚を作って設けます。大掛かりに作ることもありますが、スペースなどの問題で、仏壇の前に机などを置いて飾る場合も多いようです。
盆棚の作り方も地方によってそれぞれですので、正しい作り方というのはありませんが、お迎えするご先祖さまにゆっくり休んでいただく場所と考えればよろしいでしょう。
五供
お供え物の基本は五供で、一般的に香・明かり・花・水・食べ物の5つをさします。
精霊馬って?
ご先祖の霊の乗り物として、キュウリやナスに割りばしなどを挿して馬と牛をつくることがあります。これを「精霊馬」といいます。
これはご先祖の霊が馬に乗って一刻も早くこの世に帰り、牛に乗ってゆっくりあの世へ戻って行くように、との願いを込めたものといわれています。あの世へ持ち帰ってもらうようにとの意味で、牛に供物をのせることもあります。
ご先祖様の乗り物としては、蓮の花を供えるところもありますので、地方によって異なります。
お盆が終わったらお供え物はどうする?
盆棚のお供え物は訪れた精霊へのお食事です。食べ物をお供えする場合は、箱入りのお菓子などは箱から出し、そうめんなどは茹でて食べやすいようにしてお出しします。
そしてお供え物は、捨ててしまわず、悪くならないうちに頂きましょう。お菓子などは分けて持ち帰っていただきます。
お下がりを頂くことで、ご先祖様とのつながりを噛みしめるという意味があります。